カウンセリングを始めてみたものの、「なんとなく効果がない気がする」と感じることは、決して珍しいことではありません。本記事では、カウンセリングの効果が感じられない主な理由と、状況を改善するための具体的な見直し方を紹介します。カウンセリングとの相性、セッションの頻度、自己開示の深さ、目標設定のズレなど、複数の要因が効果に影響することが研究でも示されています。「カウンセリング 効果ない」と感じている方に向けて、あきらめる前にできることを一緒に考えていきます。カウンセリングは決して万能ではありませんが、見直しによって大きく変わる可能性があります。

なぜ効果を感じにくいのか:よくある理由

カウンセリングを数回受けても変化を感じられないとき、「自分には向いていないのかも」と思いがちです。しかし、多くの場合それはカウンセリング自体の問題ではなく、環境や方法のミスマッチが原因であることが少なくありません。

たとえば、週1回のセッションを3回受けただけでは、まだ信頼関係が築かれていないケースがほとんどです。心理学の分野では、カウンセラーとクライエントの間に生まれる「治療的同盟(therapeutic alliance)」が、効果の大きな鍵を握ると広く知られています。

また、「話してもすっきりしない」と感じる場合、それはカウンセリングのアプローチが自分の悩みの性質と合っていない可能性もあります。たとえば、具体的な問題解決を求めている方に対話中心のアプローチのみを取ると、物足りなさを感じることがあります。

カウンセラーとの相性を見直す

「なんとなく話しにくい」「うまく伝わっていない気がする」という感覚は、大切なサインです。カウンセリングの効果には、カウンセラーとの相性が非常に大きく影響することが、複数の研究で示されています。

2019年にJournal of Consulting and Clinical Psychologyに掲載された研究では、治療的同盟の質がセラピーの効果に対してセラピーの種類よりも強く影響することが示されています。つまり、どの手法かよりも「この人と話せる」という感覚の方が重要なのです。

カウンセラーを変えることに罪悪感を覚える方も多いかもしれませんが、それは自然な選択肢の一つです。「今のカウンセラーが悪い」ということではなく、自分に合った相手を探すプロセスだと考えてみると、少し気持ちが楽になるかもしれません。

セッションの頻度と期間を見直す

「週1回を2〜3回受けたけど変わらない」という声をよく聞きます。カウンセリングの効果が現れるまでには、一定の時間がかかることが多いです。一般的に、心理的な変化が実感できるようになるのは8〜12回前後とも言われています。

厚生労働省が公表している精神疾患の治療ガイドラインでも、継続的なサポートの重要性が繰り返し強調されています。もちろん、すべての人に同じペースが合うわけではありませんが、「まだ早すぎる」可能性を念頭においておくのは大切なことです。

一方で、セッションの間隔が空きすぎている場合も効果が感じにくくなることがあります。月1回のペースでは、セッションとセッションの間に日常の負荷がリセットされてしまい、積み重ねが難しくなることもあります。頻度を上げてみることが一つのきっかけになる場合もあります。

目標や期待のズレを確認する

カウンセリングに対して「話せばすっきりする」「アドバイスをもらえる」という期待を持っていた場合、実際のセッションとのギャップを感じることがあります。カウンセリングは、即効性のある答えを提供するものではなく、自分自身の気持ちや思考パターンに気づくプロセスであることが多いです。

カウンセラーに「自分はカウンセリングに何を求めているのか」を正直に伝えてみるのも一つの方法です。たとえば「具体的な対処法を知りたい」「ただ話を聞いてほしい」「職場の人間関係を整理したい」など、目的を言語化することで、セッションの方向性が変わることがあります。

実は、こうした目標のすり合わせをカウンセラーに伝えることを躊躇する方は少なくありません。しかしカウンセラー側も、クライエントからのフィードバックを歓迎しています。遠慮なく話してみることが、状況を変えるきっかけになるかもしれません。

オンラインカウンセリングへの切り替えも選択肢に

対面カウンセリングに足を運ぶこと自体がストレスになっている場合、オンラインカウンセリングへの切り替えが功を奏することがあります。移動の負担がなく、自宅や職場の近くから受けられるため、継続しやすいというメリットがあります。

2020年以降、オンラインカウンセリングの有効性を検証した研究が急増しており、対面と同等の効果が得られることを示すエビデンスが蓄積されています。WHOの報告書でも、デジタルを活用したメンタルヘルスサポートの拡充が推奨されています。

また、周囲に知られたくないという方にとっても、オンラインは選択しやすい形式です。プライバシーが守られた環境で、自分のペースで話せる点が、継続につながることがあります。料金の目安は1回あたり¥5,000〜¥12,000程度で、対面と同様のレンジです。

それでも迷ったら:小さな見直しから始める

「カウンセリングが効果ない」と感じているとき、すべてをやめてしまう前に、一つだけ何かを変えてみるというアプローチが助けになることがあります。カウンセラーへの正直なフィードバック、頻度の変更、アプローチの変更、オンラインへの切り替え——どれも小さな一歩です。

国立精神・神経医療研究センター(NCNP)の調査では、日本においてメンタルヘルスの支援を求める人の多くが、適切なサポートにたどり着くまでに平均して数年かかっていることが示されています。「合わないと感じたら変える」という意識を持つことは、自分のケアを大切にすることと同じです。

「自分で何とかすべき」という気持ちが根強い文化の中では、カウンセリングを続けること自体が勇気のいることです。その勇気をどうか、自分を責えるために使わないでいただけたら、と思います。

よくある質問

カウンセリングは何回受ければ効果が出ますか?

一般的には8〜12回程度で変化を感じ始める方が多いとされていますが、悩みの内容や個人差によって異なります。最初の数回はカウンセラーとの関係を築く時間と考え、焦らず続けてみるのが一つの方法です。

カウンセラーを変えることはできますか?

もちろん可能です。カウンセラーとの相性は効果に大きく影響することが研究で示されており、自分に合った人を探すことは自然なプロセスです。変えることに罪悪感を持つ必要はありません。

カウンセリングで「効果ない」と感じるのはなぜですか?

主な理由として、カウンセラーとの相性のミスマッチ、期待と実際のアプローチのズレ、セッション回数の不足などが挙げられます。2019年の研究では、治療的同盟の質が効果に最も大きく影響することが示されています。

オンラインカウンセリングは対面と同じ効果がありますか?

多くの研究で、オンラインカウンセリングは対面と同等の効果があることが示されています。移動の負担がなく継続しやすいため、むしろ効果が出やすい方もいます。

カウンセリングをやめてもいいですか?

やめることも一つの選択肢です。ただ、「効果がない」という理由でやめる前に、カウンセラーに正直に気持ちを伝えたり、別のカウンセラーを試したりしてみるのも一つの方法です。

カウンセリングの費用はどのくらいかかりますか?

オンライン・対面ともに、1回あたり¥5,000〜¥12,000が一般的な相場です。プラットフォームやカウンセラーの資格・経験によって異なります。初回割引を設けているサービスもあります。

カウンセリングに向いていない人はいますか?

カウンセリングが万人に同じ形で合うわけではありませんが、向いていない人がいるというよりも、合う形やカウンセラーを見つけるまでに時間がかかるケースがあると考える方が適切です。アプローチや形式を変えることで、変化が生まれることがあります。

出典

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